2001年1stステージ第2節vsセレッソ戦
ホーム開幕戦、俺は久しぶりのJ1なのに、頭の中には1つだけしか考えてなかった。
「大柴だけには決めさせねェ〜。」
それは、俺だけじゃなくスタンド全体からも感じることが出来た。
試合開始前の選手紹介の時の大柴へのひときわ大きいブーイング
(拍手も少しあったが・・・)
J1復帰後、初のホームゲームにしては何か心の奥底で少し違和感を感じるスタートになった。
しかし、キックオフから10分も経たない内にその望みは絶たれた。
6分、真中からのセンタリングに、どフリーの大柴がヘッドで押し込んでセレッソ先制。
スタンドには、怒りと呆れの感情が入り混じった不快感が漂い始めていた。
その不快感は後半開始直後に更に増大される。
46分、大柴にディフェンスの裏を突かれ2点目を決められる。
この頃から、次第に今までの不快感に加えてゴールを決められない焦燥感も湧き上がり始めていた。
58分、土橋OUT、アドリアーノIN。
前節、いいところを見せようと強引に蹴ったFKが特大のホームランをかましサポーターから大ヒンシュクをかったアドリアーノが「今日決めたら、俺って、人気者?」そんな気持ちが大きすぎたのか空回り。
ますます、チグハグになっていく。
その頃のスタンドの不快感は最高潮、最悪だった。
そんな中、69分
ピッチサイドに1人の選手が交代で入ろうとしていた。
福田だった。
その瞬間、スタンドに深く垂れ込めていた負の感情がキレイサッパリ無くなってしまった。
俺は無意識に「あっ!、流れが変わった」そう感じ取ってしまった。
一斉に起こるゲットゴール福田のコール、
スタンドの空気が絶望から希望へガラリ180°変わった瞬間だった。
そして、その希望は2分後、ゴールという形によって報われた。
71分、阿部のCKからファーサイドに張っていたアドリアーノが
ヘッドで押し込んだ。これで1−2。
いちどイケイケになってしまえばこっちのもの。
80分、福田が放ったミドルシュートにGKがファンブル、そこにキッチリ詰めていたアドリアーノが押し込み2−2に追いつく。
この展開に慌てたセレッソの副島監督は82分に盛田を投入。
スタンドからは戸惑半分、失笑半分の反応が起きた。
こんな反応も初めてだった。
そんな副島監督が唱えたパルプンテにも、知ったこっちゃ無いとばかりに浦和の攻勢は続く。
この勢いならば逆転も時間の問題かと思われたが追加点をあげる事が出来ない。
後半終了間際、福田のシュートも弱くゴールラインの手前で止まってしまう。
逆に、延長後半終了前にあわや、盛田の初ゴールか?と思うようなシーンもあったが、
結果は2−2でドローとなった。
福田が入る瞬間にスタジアムの空気が変わった事、
これこそが「真のエース」にしか出来ない芸当ではなかろうか。

